桜花賞は王道ローテの3強が中心。大外一気を決める大器の逆転も? (3ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro


「3強」をまとめて負かす可能性を秘めているデアリングタクト「3強」をまとめて負かす可能性を秘めているデアリングタクト 今年の桜花賞は、基本的にはこれら阪神JF、チューリップ賞で上位を占めた3頭が中心と考えていますが、「ヒモ穴馬」については、別路線組から魅力のある馬を取り上げたいと思います。

 2月のエルフィンSで後続に4馬身差をつけて勝利し、桜花賞に直行してきたデアリングタクトです。王道路線の面々を、まとめて差し切る力があるとすれば、この馬だと思っています。

 見てのとおり、と言うしかないのですが、とにかくエルフィンSは強い競馬でした。大外を回りながら、2着馬とは1秒近く違う上がりをマーク。とりわけ、最後の1ハロンの突き抜け方が、普通の馬とはまったく違っていました。

 エルフィンSで強い勝ち方をした馬と言えば、ウオッカやマルセリーナといった名牝が思い出されますが、デアリングタクトの勝ち方を見た時、個人的には過去のエルフィンSを勝った馬より、シンザン記念を勝ったアーモンドアイのほうが先に頭に浮かびました。それぐらい、強烈なインパクトがある勝ち方でした。

 ただ、デアリングタクトは、まだキャリア2戦。どちらも小頭数で、外を回す楽な勝ち方でした。能力の高さは間違いありませんが、多頭数のGIとなる今回、これまでと同じ力を出し切れるかどうか、といった不安があります。

 また、騎手の心理からすると、素質を感じる馬ほど、将来のことを考えて、いろいろなことを試したくなるものですが、この大一番で勝ちにいくなら、これまで同様、たとえ最後方からになっても、腹をくくって、大外一気にかけるほうがいいかもしれません。

 鞍上は、デビューからコンビを組む、松山弘平騎手。今年絶好調の彼がどういった作戦で騎乗し、それに応えるデアリングタクトがどんな走りを見せるのか、楽しみです。

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