「まだ完成途上」のサトノフラッグ。クラシックへの期待は絶賛拡大中

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2020年クラシック候補たち
第8回:サトノフラッグ

 GI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)のトライアル戦、GII弥生賞(3月8日/中山・芝2000m)で、新たなクラシック候補が誕生した。

 美浦トレセンの国枝栄厩舎に所属するサトノフラッグ(牡3歳/父ディープインパクト)である。

弥生賞を制して、クラシックの有力候補に浮上したサトノフラッグ弥生賞を制して、クラシックの有力候補に浮上したサトノフラッグ 同馬は、競走馬のセリ市「セレクトセール」(2017年)において、当歳セクションで1億6500万円(税別)の高値をつけた血統馬だ。ただ、昨年10月のデビュー戦(東京・芝2000m)では、6着に終わった。

 勝ち馬から大差をつけられての敗戦で、「評判倒れ」といった声も聞かれたが、同馬が本領を発揮したのは、2戦目からだった。

 新馬戦と同じ舞台となった2歳未勝利(11月16日)。先行集団の後ろに取りつくと、直線で早め先頭に立って、そのまま突き抜けた。

 終わってみれば、2着に3馬身差をつける圧勝劇。勝ちタイムは1分59秒5と、2歳コースレコードを記録した。

 続く3歳1勝クラス(1月5日/中山・芝2000m)も、圧巻のレースぶりだった。3~4番手の好位につけると、3コーナー過ぎから徐々に上がっていって、ここでも直線を迎えてすぐに先頭へ。あとは、後続を一気に突き放して快勝した。

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