スプリングSは伏兵4頭にご用心。3歳重賞は1番人気が未勝利で波乱再び (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 こうした状況にあって、どういった馬が狙い目になるのか。日刊スポーツの太田尚樹記者は、こう分析する。

「一見、堅そうなレースに見えますが、実は勝負づけが済んでいないメンバーの集まり。また、過去5年の成績を見てみると、勝ち馬5頭のうち、前走が500万条件(現1勝クラス)だった馬が4頭もいますから、そこら辺に"下剋上"の可能性を感じます」

 そして、太田記者がまず注目するのは、シルバーエース(牡3歳)。前走、1勝クラスのつばき賞(2月22日/京都・芝1800m)では3着だった。

「前走は3着に負けましたが、勝ちに等しい内容だったと思います。直線半ばでは一旦、先頭に立つ場面があって、そのまま押し切るかに見えたのですが、最後はやはり重馬場が響いたようです。同馬を管理する橋口慎介調教師も、敗因として『馬場がだいぶ悪くて、(それを馬が)気にしていたところがあった』と言っていました。

 なお、前走は約2カ月ぶりのレースでしたが、今回は中3週と間隔を詰めて、状態面での上積みが見込めます。良馬場なら、面白いと思いますよ」

 太田記者はもう1頭、未勝利、1勝クラスと連勝中のファルコニア(牡3歳)の名前も挙げた。

「こちらは人気になるかもしれませんが、同日に行なわれるGII阪神大賞典(阪神・芝3000m)に出走するトーセンカンビーナの全弟で、前走の1勝クラス・あすなろ賞(2月15日/小倉・芝2000m)では、その兄と同様の、鮮やかな末脚を見せて快勝しました。

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