2020.02.16

サリオスの「器」のデカさに
スタッフも驚愕。何ら不安が見当たらない

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 そうして、その朝日杯FSでも圧巻の走りを見せた。再び好位3番手につけて先行。前半3ハロンが33秒8という厳しい流れとなったが、それをものともせずに、直線では早め先頭に立った。そこから、後方待機の馬が一気に襲いかかってきたものの、サリオスのスピードは衰えることなく、そのまま押し切った。

 この時もまた、1分33秒0というレースレコードを記録。底知れぬ能力を存分に見せつけた。

 サリオスを管理するのは、美浦トレセンの堀宣行厩舎。世話するスタッフたちは、早い段階からこの馬の資質を感じていたようだ。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「デビュー前の調教を行なっていた時から、サリオスに乗ったスタッフは、『2歳離れしたパワーを感じていた』と話しています。540㎏近い馬格から繰り出される力強さは相当なものだったようで、『大きいところに行ける』とすぐに思ったそうです。調教でも持ったままで、楽々と時計を出していたみたいですよ」

 また、初戦では手前をうまく変えられなかったが、2戦目にはその課題もクリア。さらに3戦目では、初めての長距離輸送も問題なくこなした。そのレースぶり、精神面に関しては、何ら不安は見当たらない。

 それでも、クラシックへ向けての距離適性については、現状、何とも言えないようだ。先述のトラックマンが続ける。

「馬体はいかにも短距離向きの体型で、スタッフの中には『1400mや1200mのレースで、一度見てみたい』という声もあるそうです。今後は、GIIスプリングS(3月22日/中山・芝1800m)からGI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)へと向かう予定ですが、まずは前哨戦でどんな走りを見せるのか。それによって、その後の路線も決まるのではないでしょうか」

 マイル戦で圧倒的な力を見せてきたサリオス。距離を伸ばして挑むクラシックでも、同様のパフォーマンスを発揮できるのか。この馬の将来を見据えるうえでも、次戦は大いに注目である。