血統で見るクイーンC。「旬の配合」馬が桜花賞の有力候補に躍り出る (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 勝ち時計は1分53秒0、上がり3Fは34秒3と、稍重馬場でもあり数字的にはそれほど評価できるものではない。ただ、スケールの大きさは重賞級のものを感じさせた。今回はそれ以来約4カ月ぶりの実戦となるが、よりパワーアップした走りが期待できそうだ。

 血統を見ると、兄に昨年のGⅠジャパンC(東京/芝2400m)、一昨年のGⅠ大阪杯(阪神/芝2000m)を勝ったスワーヴリチャード、2014年のGⅢきさらぎ賞(京都/芝1800m)2着のバンドワゴンがいる。また、全姉ルナステラは現役で3勝を挙げている。

 ディープインパクト産駒で、母の父がアンブライドルズソングという配合は、昨年の最優秀2歳牡馬コントレイル、GⅡデイリー杯2歳S(京都/芝1600m)勝ち馬のレッドベルジュールと同じだ。GⅢアルテミスSを勝ったリアアメリア(東京/芝1600m)も、母の父の父がアンブライドルズソングと、まさに"旬の配合"と言える。

 さらに、本馬と同じ藤沢和雄厩舎で、昨年の桜花賞馬グランアレグリアは、アンブライドルズソングの父アンブライドルドを母系に持っていた。新馬戦の走りの内容からはGⅠオークス(東京/芝2400m)向きの印象もあるが、ここでいい走りをすれば、GⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)の有力候補に躍り出るだろう。

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