2020.02.08

東京新聞杯は上がり馬2頭が強力も、
穴馬として要注目の1頭がいる

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 前走の3勝クラス(1600万下)・ウエルカムS(2019年11月24日/東京・芝1800m)では、厩舎の方針もあってか、同馬を管理する藤原英昭厩舎所属のルーキー・岩田望来騎手が騎乗。出たなりで、馬の邪魔をしないよう、馬群の外をクルッと回ってくるような競馬でした。言ってみれば、可もなく不可もなくといったレース運びでしたが、それでも3勝クラスを一発で勝ち切ってしまうのですから、確実に力をつけていると思います。

 今回は、復帰後の2戦で手綱を取っていた福永祐一騎手が再び騎乗します。福永騎手と言えば、昨年の勝ち馬インディチャンプの主戦。東京のような広いコースを得意としていますから、昨年同様、いい競馬をしてくれるのではないでしょうか。

 インディチャンプとヴァンドギャルドを比べてみると、鞍上が福永騎手であること以外にも、連勝中の明け4歳馬であること、3歳春の時点では重賞であと一歩及ばなかったこと、といった共通点があります。さらに、GIII毎日杯(阪神・芝1800m)のあと、アーリントンCで敗れたところで、春シーズンを早々に切り上げた臨戦過程はまったく一緒。ヴァンドギャルドも今回勝利すれば、インディチャンプと同じように、のちにGI制覇を果たす存在になっていくかもしれません。

 今春の安田記念(6月7日)を見据えたうえで、注目すべき馬がもう1頭います。クリストフ・ルメール騎手が手綱を取るレッドヴェイロン(牡5歳)です。

 母エリモピクシーの産駒たちが、東京のマイル戦を滅法得意としているのは有名で、昨年のレースでもインディチャンプの2着だったのは、1つ上の姉レッドオルガでした。レッドヴェイロン自身も、3歳時にGI NHKマイルC(東京・芝1600m)で3着と好走。以降、そうした血統面を考慮してか、関西馬ながら東京の芝マイル戦を意識的に使われ、3戦2勝、2着1回と、好成績を残しています。

 2走前の3勝クラス・紅葉S(2019年10月27日/東京・芝1600m)では、大幅な馬体増にありながら難なく勝利。前走のオープン特別・キャピタルS(2019年11月23日/東京・芝1600m)でも、不良馬場に適性があったドーヴァーにこそ屈しましたが、内容的には文句なしの2着でした。

 ルメール騎手は今回、これまで主戦を務めてきた藤沢和雄厩舎のレイエンダ(牡5歳)も出走しますが、レッドヴェイロンに騎乗。その選択には驚かされました。単に先約を優先した、という可能性もありますが、親密な藤沢厩舎の馬で、しかもダービー馬の弟であるお手馬を手放すとは......もしかすると、2頭の評価に差があるのかもしれません。