良血ヴェルズネイ。「走る馬特有の
バネがある」と名門厩舎が高評価

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 そうした兄たち以上の活躍が見込まれているのが、ヴェルズネイ。すでに堀厩舎で鍛錬を積んでおり、間近で見守るスタッフたちは確かな手応えをつかんでいるという。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「まだ強い調教はやっていないヴェルズネイですが、騎乗しているスタッフからは『走るよ』と前向きなコメントが聞かれました。『時計以上の身のこなしで、走る馬特有のバネがある』とのこと。デビュー戦から、勝ち負けが期待できるでしょう」

 1月19日の3歳新馬(中山・芝1600m)で、堀厩舎所属のルフトシュトローム(牡3歳)が"持ったまま"の圧勝劇で初陣を飾った。同馬との比較で、先述のトラックマンがこんな情報を明かす。

「ルフトシュトロームについても、スタッフは一定の評価をしていました。ただ、あのレースぶりにもかかわらず、(戦前の評価の)トーンはあまり高くありませんでした。スタッフの様子や言葉だけで比較すれば、ヴェルズネイのほうがデビュー前の評価は高い印象があります。『気性も悪い部分はない』とのことで、順調に行けば、かなり楽しみな存在と言えそうです」

 ヴェルズネイのデビュー予定は、2月9日の3歳新馬(東京・芝1800m)。ミルコ・デムーロ騎手が鞍上を務める。

 トップ厩舎が高く評価する3歳牝馬は、初陣でどんな走りを見せるのか。結果次第では、先々への楽しみも大いに広がる。

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