2019.12.19

有馬記念はドラマティック。
引退馬2頭か実力3歳馬が劇的結末を呼ぶ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 シュヴァルグランについては、デイリースポーツの大西修平記者も気になっているという。

「前走のジャパンCは、海外帰りの休み明けに加え、道悪も災いした印象があります。そのレース後のダメージもなく、ここまでの調整は順調そのもの。攻め駆けしないタイプで、中間の動きは目立ったものではありませんが、7歳という年齢による衰えはまったく感じません。

 有馬記念では過去6着、3着、3着でしたが、3年前と昨年は不利な外枠が、一昨年は直線の不利が響いたように思います。コース、距離はまったく問題ありません。そして今回は、逃げ、先行馬がそろって、タフな流れになりそうなのも歓迎材料です。

 鞍上の福永祐一騎手も同馬に乗り慣れており、1週前追い切りにも騎乗し、上々の感触をつかんでいます。好枠を引いて、道中ロスなく運べれば、チャンスは十分にあると見ています」

 大西記者にはもう1頭、シュヴァルグラン以上に注目している馬がいる。

ヴェロックス(牡3歳)です。前走のGI菊花賞(10月20日/京都・芝3000m)は3着。能力の高さを示して、きっちり上位争いを演じましたが、やはり『距離が長かったと思う』と陣営が振り返ったように、条件が合わなかったことで、勝つまでには至りませんでした。そういう意味では、今回の距離短縮は間違いなくプラスに働くはずです」

 3歳牡馬クラシックの3走すべてに出走してきたヴェロックス。菊花賞の他、GI皐月賞(4月14日/中山・芝2000m)が2着、GI日本ダービー(5月26日/東京・芝2400m)でも3着と好走してきた。

「なかでも、今回と同じ中山が舞台の皐月賞では、勝ったサートゥルナーリア(牡3歳)とはアタマ差の2着。自在性があり、レースセンスも高い分、コース適性は相当なものと考えていいでしょう。初の古馬との対戦となりますが、中間の活気十分な動きと3歳馬の成長力、さらに内枠といった条件がかみ合えば、好勝負になると見ています」

 さて、松田記者ももう1頭、穴馬候補を挙げる。