注目の2歳牡馬ランキング。ディープインパクトの後継がついに登場か (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 4位にランクインしたのは、オープン特別のアイビーS(10月19日/東京・芝1800m)を勝ったワーケア(父ハーツクライ)。2戦2勝で、ともに圧勝しており、こちらも選者のほとんどがポイントを入れた。

吉田氏
「サリオス、マイラプソディ同様にハーツクライ産駒ですが、2頭とはまたタイプが違う印象があります。つなぎは少し短めで、柔らかみがあるのは一緒ですが、どちらかと言うと、ワーケアはストライドを伸ばすより、(脚の)回転の速さでスピードを上げていくタイプ。また、この馬もハーツクライ産駒らしく、折り合い面には苦労せず、鞍上のゴーサインによって、しっかりとギアを上げられるセンスがあります。

 前向きさがあり、アイビーSでは抜け出す脚が速かった。その点にも、大いに魅力を感じました。馬込みでの競馬はまったく問題なく、切れる脚が使えるハーツクライ産駒ゆえ、今後への期待は増すばかりです」

市丸氏
「2戦2勝で、その勝ち方がケタ違いでした。ホープフルSでコントレイルに挑むことになりますが、どこまで迫れるか、興味深いところ。もし逆転があったりすると、2歳牡馬戦線は、とんでもなくレベルの高い群雄割拠の状態になっていくのではないでしょうか」

 5位は、GIII札幌2歳S(8月31日/札幌・芝1800m)の勝ち馬ブラックホール(父ゴールドシップ)。フリーライターの土屋真光氏が唯一1位で評価し、ランクインとなった。

土屋真光氏(フリーライター)
「新馬(7月7日/函館・芝1800m)では、僅差の2着となりましたが、その後は、未勝利(7月20日/函館・芝1800m)、札幌2歳Sと快勝。この2歳世代が初年度産駒となる父ゴールドシップに、早くも重賞タイトルをもたらしました。晩成のイメージがあるゴールドシップですが、自身がそうであったように、産駒の旬も意外に早いかもしれません。

 一方、母系は活躍馬を多数出している名門の牝系。祖母の父がフジキセキ、母の父がキングカメハメハ、そして同馬の父がゴールドシップと、日本で長く血をつないできた血統構成も気に入っています。GIレベルになったときに求められる、軽快さにも対応できれば、かなり活躍するのではないかと期待しています」

 その他、高ポイントを得たランク外の馬も多く、牝馬同様、2歳牡馬戦線もまだまだ混戦模様だが、まずは有力馬が集う目前に迫った2つのGI戦に注目である。

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