2019.12.07

香港のGⅠ4レースに9頭の日本馬が参戦。
その状態と本命・穴馬は?

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 2年連続出走のプリンスオブアランは、昨年は大外枠で8着。今年は8番枠でチャンスができた。昨年よりも充実しており、GⅢジロングC(豪ジロング/芝2400m)からGⅠメルボルンC(豪フレミントン/芝3200m)のローテーションは、このレースとも相性がいい。

 ヤングラスカルは、3歳時には英国ダービー(英エプソム/芝2405m)で人気の一角だった。この夏、去勢して"賞金ハンター"として再出発。早くからここを目標と明言していた。そして、サザンレジェンドは地元の安定株。好成績をどれだけ収めても、何故か人気にならない不思議なキャラクターだ。初距離でも伏兵として一発を秘める。

 続いて行なわれる「GⅠ香港スプリント(芝1200m)」は、香港短距離路線の世代交代のポイントになりそうだ。

 日本からはダノンスマッシュ(牡4歳)が参戦。父はこの香港スプリントを連覇したロードカナロアで、調教の動きからも適性は感じさせる。しかし、香港スプリントは肉弾戦。最低でも500kgの馬格はほしいところだが、470kg台のダノンスマッシュがどこまでやれるのか。

 1番人気と目されているのは、地元の新星エセロ(せん3歳)だ。圧倒的なスピードで前哨戦も制圧。古馬の斤量が57kgなのに対し、自身は53kgというアドバンテージも大きい。560kgを超える雄大な馬格を生かし、一気に頂点を狙う。

 ただ、エセロはまだ3歳。オーストラリア産のため、日本でいえば3歳の5カ月、6カ月といったところだ。まだ揉まれ弱さもあり、古馬に本気でかかられてしまうと......という懸念もある。

 そこで台頭しそうなのが、ホットキングプローン(せん5歳)、フルオブビューティー(せん5歳)、リージェンシーレジェンド(せん4歳)の3頭だ。

 ホットキングプローンは、昨年のこのレースで圧倒的1番人気に推されたが、9着に惨敗。まさに、先ほどのエセロへの懸念と同じことが起きた。その後、セン痛の手術で戦線を離れ、復帰したのが先月。そのレースでは明らかに太め残りの馬体だったが、エセロに最後まで食い下がって力があるところを示した。ひと叩きされての上昇は確実だ。

 フルオブビューティーとリージェンシーレジェンドは、今年一気に頭角を現してきた。この2頭も前走は太め残り。きっちりと絞れた今回は注意が必要だ。