阪神JFは「スター候補」が本命。良血馬が強いレースで血統も万全だ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

 阪神ジュベナイルフィリーズの近年の勝ち馬は、昨年のダノンファンタジー(父ディープインパクト)の母ライフフォーセールがアルゼンチンGI馬、一昨年の勝ち馬ラッキーライラック(父オルフェーヴル)の母ライラックスアンドレースが米GⅠ馬、2016年の勝ち馬ソウルスターリング(父フランケル)の母スタセリタもGⅠ仏オークスなどGⅠ6勝の名牝で、「母がGⅠ馬」という良血馬が3年連続して勝利している。

 過去のレースを振り返っても、1995年の勝ち馬ビワハイジが、母としても2011年のジョワドヴィーヴル、2008年のブエナビスタと2頭の勝ち馬を出すなど、「良血馬が強いレース」とも言えるのだ。無傷の3連勝でのニューヒロイン誕生を期待したい。

 もう1頭、穴馬として挙げたいのがクリスティ(牝2歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。ディープインパクトの後継種牡馬キズナの初年度産駒で、母の父はクロフネ。このレースではここ2年、昨年のクロノジェネシス(父バゴ)、一昨年のリリーノーブル(父ルーラーシップ)と、クロフネを母の父に持つ馬が2年連続で2着に入っている。

 そのほかにも、クロフネ直仔は昨年3着のビーチサンバ、2012年2着のクロフネサプライズ、2010年2着のホエールキャプチャ、2009年3着のベストクルーズと好走が多い。ディープインパクトの直系ということも併せ、このレースと関連性の深い血統と言える。

 以上、今年の阪神ジュベナイルフィリーズは、リアアメリアとクリスティに注目したい。

■平出貴昭 著
『覚えておきたい世界の牝系100』(主婦の友社)

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