来春のクラシック候補はいかに?2019年2歳牝馬ランキング (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO


 トップは、リアアメリア。前評判の高かった馬で、実際にデビュー2連勝でGIIIアルテミスS(10月26日/東京・芝1600m)を制したことが評価され、選者全員から万遍なくポイントを集めた。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「約5カ月ぶりだったアルテミスSは、馬体重が20㎏増。レースでは新馬戦(6月1日/阪神・芝1600m)と同じく、しんがりで折り合いに専念する立ち回りでした。道中で我慢できずに頭を上げて、鞍上がバランスを保つのに苦労するシーンも見られ、消耗とロスがあったのは確かです。それでも、大外からしっかり伸びて、差し切るあたりは能力の高さでしょう。

 まだ頭が高く、ハミを噛んでいるため、スッとギアが上がらない印象を受けますが、掻き込みの利いた大きな完歩で、長くいい脚を使えるタイプ。持っているものは、トップクラスであることは間違いありません。

 フルゲートになるのが必定のGI戦では、今の引き出しの少なさからして不安のほうが大きいですが、GIが施行されるコースは直線が長く、広い舞台設定。折り合い面による道中の消耗と、コース取りによる距離ロスが少しでも緩和されれば、直線だけの競馬でも、勝ち負けできる破壊力を秘めていると思います」

土屋真光氏(フリーライター)
「昨年のグランアレグリアやダノンファンタジーのような、圧倒的な印象はまだありません。正直なところ、ほかの重賞勝ち馬2頭との比較で、『減点が少ない』と判断しての1位評価です。

 どちらかと言えば、アルテミスSよりも、あっという間に馬群をとらえた新馬戦のほうを評価していて、そちらのほうが"本物"かどうかを確認するレースでもありました。ともあれ、このまま無事にいけば、来春のGI桜花賞(阪神・芝1600m)、GI NHKマイルC(東京・芝1600m)あたりまでは、主力として君臨しているのではないでしょうか」

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