国枝厩舎で「秋のデビュー組では一番」。
モーソンピークに称賛の嵐

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第26回:モーソンピーク

 この秋、GI天皇賞・秋(東京・芝2000m)を圧勝し、GI6勝目を挙げたアーモンドアイ。「現役最強」と言われる同馬を管理しているのは、美浦トレセンの国枝栄調教師である。

 その敏腕トレーナーのもとからまた1頭、将来性豊かな2歳馬がデビューを迎えようとしている。

 モーソンピーク(牡2歳/父ディープインパクト)である。

プリモシーンの全弟、モーソンピークプリモシーンの全弟、モーソンピーク 注目されるのは、やはり血統のよさがある。母のモシーンは、オーストラリアで現役生活を送り、GI4勝、GII2勝という輝かしい成績を残した名牝。オーストラリアの競馬史に、その名を刻む1頭と言えるだろう。 

 そして、モシーンは引退後、日本のノーザンファームで繁殖生活をスタート。彼女が産んだ産駒からは、すでに活躍馬も出ている。2015年生まれのプリモシーン(牝4歳/父ディープインパクト)だ。

 一昨年にデビューしたプリモシーンは、2戦目に初白星を挙げると、すぐさま重賞に挑戦。年明けのGIIIフェアリーS(中山・芝1600m)に出走すると、鮮やかな勝利を飾った。中団待機から4コーナーで一気に進出し、中山の急坂を力強く駆け上がってライバルたちを一蹴した。

 その後、春のGI戦では結果を残せなかったものの、夏にはGIII関屋記念(新潟・芝1600m)に挑んで、古馬相手に快勝。同レースにおいて、3歳牝馬による勝利は31年ぶりの快挙だった。

 古馬となった今年、いまだ勝ち星はないものの、GIIIダービー卿チャレンジトロフィー(中山・芝1600m)で2着、GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)でも2着と好走し、マイル路線で存在感を示している。

 そんなプリモシーンの全弟となるモーソンピーク。国枝厩舎での評価はどれほどのものなのか、関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

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