2019.11.07

エリザベス女王杯は4歳馬が手薄。
勢いのある3歳馬でより有力なのは?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

秋華賞で勝利したクロノジェネシス 秋華賞はオークス以来約5カ月ぶりの出走で、プラス20キロと大幅な馬体増で重め残りも心配されたが、結果的には成長分ということで大きな悪影響はなかった。今回はさらなる上昇も期待できるだろう。

 一方のラヴズオンリーユーは昨年11月のデビューから4連勝で、前走のGⅠオークス(東京/芝2400m)を勝利。勝ちタイム2分22秒8は、2012年のジェンティルドンナの記録を0秒8破るレースレコードだった。この秋は当初、秋華賞からの始動を予定していたが、爪の不安もあり回避。今回がオークス以来約6カ月ぶりの出走となる。

 過去、このレースを6カ月以上のレース間隔で勝利したのは、8カ月ぶりだった2001年トゥザヴィクトリー1頭。同馬は当時5歳で、前走はUAEの世界的大レース・GⅠドバイワールドC(ダート2000m)で2着。エリザベス女王杯が17戦目で、多くの大舞台でキャリアを重ねていたのは大きなポイントだろう。

 また、ラヴズオンリーユーは今回が5戦目。このレースの勝ち馬の過去最少キャリアは、2002年ファインモーションの5戦(6戦目)で、前走の秋華賞を勝って臨んでいた。キャリア4戦以下で出走した馬は過去に2頭が出走しているが、2011年レーヴディソールが11着、2014年オメガハートロックが17着といずれも大敗を喫している。

 これらのデータから、エリザベス女王杯に関しては「レース間隔が空いている」ことと「キャリア不足」はマイナス要因になると考えられ、ラヴズオンリーユーは強く推しにくい。オークスではクロノジェネシスに2馬身半以上の差をつけたが、今回はクロノジェネシスのほうが有力だろう。

 3歳馬と古馬という点では3歳を上に見るが、古馬であればポンデザール(牝4歳/美浦・堀宣行厩舎)が気になる存在だ。重賞初出走で7戦4勝と実績は劣るものの、昨夏から4連勝中。前走の丹頂S(札幌/芝2600m)では、斤量50kgの軽ハンデとはいえ3馬身半差で圧勝して見せた。

 半兄のサトノクラウンはGⅠ香港ヴァーズ(芝2400m)を勝ったほか、今回と同距離のGⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)、今回と同じ舞台のGⅡ京都記念(京都/芝2200m)を勝利している。さらに父ハーツクライは、昨年の勝ち馬リスグラシューの父。血統的にも好材料が多い。

 以上、今年のエリザベス女王杯はクロノジェネシスを本命に、穴としてポンデザールを挙げたい。

■平出貴昭 著
『覚えておきたい世界の牝系100』(主婦の友社)

詳細はこちら>>