GI馬からでも高配当が狙える天皇賞・秋。穴党記者の狙いはこの4頭 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 また、サートゥルナーリアは、来日1週目で存在感を示したクリストフ・スミヨン騎手が鞍上という魅力はあるものの、中4週の競馬でテンションを維持できているかどうか、若干の不安があります。

 ダノンプレミアムも、前走のGI安田記念(6月2日/東京・芝1600m)で16着と惨敗。そこから、慎重に調整を重ねてのぶっつけでは、なかなか陣営のトーンも上がらないのではないでしょうか」

 となれば、穴党の出番も十分ある。GI馬が10頭も出走することを思えば、ビッグネームでも人気の盲点となる可能性は高く、他のレースなら人気の実力馬を狙っても、高配当をゲットできるかもしれない。

 では、狙い目となるのは、どの馬か。吉田記者は、昨年のレースで1番人気に推されながら10着と大敗した、スワーヴリチャード(牡5歳)を推奨する。

「スワーヴリチャードは、昨年のGI大阪杯(阪神・芝2000m)で戴冠を遂げて以降、勝ち星どころか、連対実績もありません。そのうえ、昨年の天皇賞・秋には人気を裏切って惨敗。もはや、人気は下降線をたどる一方です。

 しかし、昨秋のGIジャパンC(東京・芝2400m)や、今春の海外GIドバイシーマクラシック(3月30日/UAE・芝2410m)に、GI宝塚記念(6月23日/阪神・芝2200m)では、3着と気を吐いています。とりわけ、手前や利き脚、足もとや口向きなど、乗り難しさがある右回りの宝塚記念で3着と好走したことは、評価すべきでしょう。

 また、多少ガレて、筋肉が落ちていた昨夏のことを踏まえて、今年の夏は北海道ではなく、ノーザンファームしがらきで調整していました。その効果か、10月17日のCWでの1週前追い切りでは、直線の入り口でスムーズに手前を替え、ハミ受けもよく伸びやかな走りを見せていました。今までにないくらい、心身のバランスが取れている印象があります。

 馬体も厚みがあって、トモのボリュームも文句なし。昨年の大阪杯以降では、間違いなく一番の攻め気配と馬体を誇示しています。

 最高のパフォーマンスを発揮できる舞台で、前が引っ張ってくれそうな展開になるのも歓迎。中団より前から長く脚を使えば、勝ち負けは必至でしょう。新鮮な気持ちで騎乗できる横山典弘騎手の手腕にも期待したいですね」

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