穴党記者が京成杯AHを徹底分析。開幕週でも狙いは末脚自慢の4頭だ (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「時計が速い決着だった前走のGIII関屋記念(8月11日/新潟・芝1600m)でも、勝ち馬とコンマ1秒差の4着と好走。これまで、12戦して掲示板(5着以内)を外したことが3度ありますが、そのうち2回は3歳時のもの。もう1回は半年ぶりの実戦だった前々走のオープン特別・米子S(7着。6月16日/阪神・芝1600m)で、万全であれば、常に安定した力を発揮します。

 上がり勝負に強いディープインパクト産駒というのも魅力。5着に敗れた昨年12月のGIIIターコイズS(中山・芝1600m)と同じハンデ53㎏ですが、当時よりも気性面での成長が見られますし、もうひと押しが利けば、タイトル奪取は目前ですよ」

 実は、吉田記者はこのディメンシオンよりも注目している馬がいると言う。

トロワゼトワル(牝4歳)です。これまで、馬の成長を妨げることなく、無理のないローテーションで使ってきたことが奏功して、ようやく心身のバランスが良化。体質がしっかりとしたことで、口向きやハミ受けもスムーズになりました。その結果、ここ3走は好位でレースを進めて、1着、2着、1着。本格化の兆しを見せています」

 ただし、同馬はこれまでマイル戦を5戦して1勝、2着1回、着外3回。1勝を挙げたデビュー戦以来、勝ち星を挙げられていない。その点に不安はないのだろうか。

「確かに、同馬のベストは芝1400m戦の印象がありますが、前々走のマイル戦で2着と好走。距離については、そこまで心配する必要はないと思います。

 52㎏の斤量で、いいところから立ち回れることは優位に働く公算が高いです。およそ2カ月ぶりのレースになりますが、そもそも一戦必勝のスタイルですから、何ら不安はありません。重賞挑戦は3歳春以来となりますが、いきなり通用するんじゃないでしょうか」

 秋の競馬シーズン。GIシリーズも間近に迫ってきた。その資金を確保するためにも、ここに挙げた馬たちで高配当を狙うのも悪くない。

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