GI馬4頭出走の札幌記念で、
ダービー馬ワグネリアンの復活はあるか

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 カリカリする気性は相変わらずのようだが、これは欠点というよりは、むしろ個性。この気性ゆえ、距離には限界ができてしまうかもしれないが、代わりに爆発的な末脚を引き出すことができる。

 何はともあれ、札幌記念に向けて「ワグネリアンの状態は万全」とトラックマンは言う。

「栗東にいるときから、いつでも競馬を使える状態でした。距離は合うし、札幌の舞台も苦にすることはないでしょう。あとは、馬場が極端に悪くならなければ、フィエールマンを負かすシーンだって十分にあります」

 ちなみに、ワグネリアンは父がディープインパクトで、母父がキングカメハメハ。先日相次いで亡くなった2頭の大種牡馬の血を受け継いでいる。

 こういう時、ターフではゆかりのある馬を後押しするような"不思議な風"が吹くことが、時としてある。ワグネリアンの場合はどうか。

 札幌記念では、そんなミラクルにも期待したい。

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