荒れる夏競馬。波乱傾向の中京記念も過去データが示す3頭にご用心! (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 米子Sを制して奮闘したのは、2012年の勝ち馬フラガラッハ(5番人気)と、2016年の3着馬ケントオー(4番人気)。片や、パラダイスSを勝って激走したのは、前出のトライアンフマーチをはじめ、2015年の勝ち馬スマートオリオン(6番人気)、2017年の勝ち馬ウインガニオン(5番人気)がいる。

 ならば、両レースの勝ち馬は外せないと思われたが、今年はどちらの勝ち馬も出走してこなかった。しかしながら、パラダイスS(6月23日)で勝馬とタイム差なしの2着となったツーエムマイスター(牡7歳)が出走。同馬に白羽の矢を立てたい。

 これまでにオープンクラスでの勝ち星はなく、上位人気は見込めないが、過去の例からこの臨戦過程は魅力。無視するのは禁物だろう。

 最後にピックアップしたいのは、中京コースの適性に秀でた馬である。

 シンプルな切り口ではあるが、過去の成績を見れば"中京巧者"が強いのは間違いない。2012年、2013年といずれも5番人気だったフラガラッハが連覇を達成し、2013年(13番人気)、2014年(11番人気)と人気薄のミッキードリームが2年連続で2着に入った例もある。

 その他、2015年に13番人気で2着となったアルマディヴァン(同レースまでの中京・芝実績=4戦1勝、2着1回、3着1回、4着1回)、2017年に5番人気で勝利したウインガニオン(同レースまでの中京・芝実績=2戦2勝)など、このコースとの相性は激走ポイントのひとつとなっている。

 そして、今年も"中京巧者"が何頭か出走予定だが、なかでも食指が動くのが、グランドボヌール(牡5歳)だ。

 同馬は、これまで中京・芝コースで4度走って3勝を挙げている。まさしく大の得意な舞台。前走のGIII CBC賞(6月30日/中京・芝1200m)では、同舞台で初めての敗戦を味わったが、久々の重賞挑戦で、さらに不良馬場だったことを考えれば、仕方ない部分もある。

 それでも、勝ち馬からはコンマ6秒差の6着と、大きくは負けていない。馬場が少しでもよくなれば、巻き返しは大いにあり得る。同馬の大駆けに期待したい。

 夏の中京開催もこれで最終週。ラストを飾る重賞で高配当をゲットして、気持ちよく夏競馬の後半戦へと向かっていきたいものだ。それをサポートしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にいるかもしれない。

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