穴党記者が好物の函館記念。ウマい配当がいただけるのは、この4頭だ (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 先週まで函館で取材を続けていた日刊スポーツの木南友輔記者も、"エアスピネル危険説"を唱える。

「現地で(エアスピネルを)見てきましたけど、1週前の雰囲気がこの馬の好調時と比べて平凡でした。それに、さすがに休養が長いです。(陣営のムードも)『ここは(秋に向けての)始動戦で無事にいければ......』といった感じに見えました」

函館記念でも一発が期待されるスズカデヴィアス函館記念でも一発が期待されるスズカデヴィアス そのエアスピネルとは逆に、木南記者が「陣営の手応えをすごく感じた」というのが、前走のオープン特別・巴賞(6月30日/函館・芝1800m)を13番人気で勝ったスズカデヴィアス(牡8歳)だ。

「巴賞の時は、初めて追い切りに乗った勝浦正樹騎手が『すごくいい馬』と乗り味を絶賛していましたが、やっぱり斤量59kgが気になって、印は△しか打てませんでした......。痛恨です。巴賞の翌週、厩舎に行くと、スタッフの方は『ほとんどの新聞が無印だったね』と苦笑いでしたよ。

 その後も、スズカデヴィアスは好調を維持しています。昨年の函館記念はかなり厳しい展開のなか、大外をブン回しながら、すごい脚を見せて5着。洋芝、とくにこのコースは同馬に合っています。前走がフロック視されるようなら、もう一発が期待できますよ」

 もう1頭、木南記者がスズカデヴィアス以上に推す馬がいる。巴賞で14着と惨敗を喫したカルヴァリオ(せん6歳)だ。

「巴賞において、心房細動になった逃げ馬サトノフェイバーの後ろで、思いっきりドン詰まりの不利を受けたのが、マイスタイル(9着)とカルヴァリオでした。この2頭はともに狙えますが、巴賞でも狙ったカルヴァリオにはもう一度、期待したいですね」

 最近はマイル以下のレースで奮闘しているカルヴァリオだが、もともとは中距離志向の馬だった。木南記者が続ける。

「(カルヴァリオは)3歳夏の1000万条件(現2勝クラス)・松前特別(函館・芝2000m)では、昨年の宝塚記念を勝ったミッキーロケットに快勝。せん馬でなければ、菊花賞の惑星になり得た馬です。前走はまったく競馬にならなかったですし、今回は人気を大きく落として、ハンデも見込まれない――大穴の条件は整ったと思います」

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