1番人気が強いプロキオンS。だが今年は差し馬の中に逆転候補がいる (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「先手を取るマテラスカイに対して、ウインムート(牡6歳)やサクセスエナジー(牡5歳)あたりが"鈴を付けにいく(無理に競り合いにいく)"ようなことがあれば、マテラスカイが激流を生み出すことも考えられます。そこで、サンライズノヴァ(牡5歳)に大駆けの夢を見ます」

サンライズノヴァの末脚が炸裂するかサンライズノヴァの末脚が炸裂するか 重賞2勝のサンライズノヴァだが、今年に入ってからは、GIII根岸S(1月27日/東京・ダート1400m)8着、GIフェブラリーS(2月17日/東京・ダート1600m)7着、地方交流重賞のさきたま杯(5月29日/浦和・ダート1400m)4着と振るわない。そうした状況に、松田記者は不安を持っていないのだろうか。

「前走のさきたま杯は、不得手な小回りのうえ、540kg近い巨漢馬の休み明けと、走れる条件ではありませんでした。それでも4着にきているわけですから、巻き返しは十分に考えられます。

 サンライズノヴァは発馬が遅く、道中は常に後方。ですが今回は、むしろ出足の遅さがプラスに働きそう。厳しい流れに巻き込まれない分、それが(最後に)いいほうに出るのはないか、と見ています。

 全7勝中、重賞を含めて6勝を東京で挙げており、左回りかつ直線の長いコースでは末脚がハマる可能性が高いと踏んでいます」

 松田記者はもう1頭、サンライズノヴァと似たような脚質で、一昨年の勝ち馬であるキングズガード(牡8歳)にも注目しているという。

「デビュー当初からダート1400mを中心に使われて、この距離の戦績は8勝、2着9回、3着8回、着外4回。複勝率は、86.2%という安定感を誇ります。今回と同じ斤量56kgの際も、4勝、2着2回、3着1回、着外1回と、非常に信頼度が高いです。

 直近の2走は、斤量58kgを背負って連続3着。それより2kgも軽くなる今回、衰え知らずの強烈な末脚がハマってもおかしくありません。この中間は、ブリンカーを着用して、集中力を引き出すことにチャレンジしています。そうした点からも、不気味な存在と言えそうです」

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