「荒れる」七夕賞で狙える3頭。過去の穴馬には意外な共通点があった

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 夏の福島開催恒例の重賞、GIII七夕賞(福島・芝2000m)が今年は巡り合わせよく「七夕の日」となる7月7日に行なわれる。

 波乱の多い夏競馬の中でも、この七夕賞はとくに荒れやすい重賞とひとつと言えるだとう。実際、過去10年の結果を見ても、3連単の配当が100万円を超えた決着が2回もあるのだ。

 ひとつは、2015年。2番人気のグランデッツァが勝ったものの、2着に8番人気のステラウインド、3着に最低16番人気のマデイラが突っ込んで、3連単は100万6440円の高配当となった。

 もうひとつは、昨年。12頭立てのレースだったが、ブービー人気のメドウラークが大金星を挙げ、2着に4番人気のマイネルサージュ、3着に最低12番人気のパワーポケットが入って、3連単は256万3330円という超高配当をつけた。

 その他にも、11番人気のドモナラズ(2010年)、14番人気のアスカクリチャン(2012年)がレースを制すなど、大穴の激走例は多い。となれば、ここでは大胆な穴狙いに徹するほうがいいだろう。

 そこで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで波乱を起こしそうな穴馬を探し出してみたい。

「荒れる重賞のひとつ」と紹介しているが、その立役者となった馬たちをあらためて見てみると、高配当を生み出すのも納得の面々であることがわかる。というのも、近走の成績が振るわない馬たちばかりで、それらがこの舞台で突然好走しているからだ。

 しかも、それら激走馬に共通するこれといった材料が見当たらない。過去の実績、直前の傾向、性別や年齢、血統なども含めて、法則めいたものもほとんどない。それが余計に、高配当につながる要因になっているのだろう。

 それでも、波乱を演出した穴馬の多くに、ひとつだけ共通点があることがわかった。

 それは、"福島での芝レースが初"だったということだ。

 先述したアスカクリチャン、ステラウインド、メドウラーク、パワーポケットらもそうだった。さらに、2013年に14番人気で3着となったタガノエルシコ、2014年に10番人気で2着と好走したニューダイナスティ、2016年に11番人気で3着に入ったオリオンザジャパンなども同様だ。

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