穴党記者からの提言。ラジオNIKKEI賞は「斤量と血統を重視すべし」 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitus
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 さらに、距離を延ばしての500万下・水仙賞(2月23日/中山・芝2200m)は快勝したのですが、ダービートライアルのGII青葉賞(4月27日/東京・芝2400m)では好位2番手から失速。やや距離が長かった印象です。今回は実績のある距離に戻って、前目でしぶとく立ちまわれるのではないでしょうか」

 加えて、木南記者は大穴候補2頭の名前を挙げた。

「青木孝文厩舎の2頭、ウインゼノビア(牝3歳/父スクリーンヒーロー)とダディーズマインド(牡3歳/父トーセンホマレボシ)です」

 前者はGIオークス(13着。5月19日/東京・芝2400m)、後者はGI皐月賞(9着。4月14日/中山・芝2000m)の出走を果たしている。

「ウインゼノビアは、今年初戦がGIIフローラS(4月21日/東京・芝2000m)とやや遅い始動で、およそ4カ月半ぶりのレースでした。前走のオークスは明らかに距離が長かったですし、ここ2走の敗因は明らかです。そして今回は、休み明け3戦目で、距離も短縮されるので、主戦の松岡正海騎手のトーンが上がっています。

 ダディーズマインドは、他馬の回避によって皐月賞出走が叶いましたが、先手を争って好時計の決着を演出。それで、自身も9着と粘りを見せました。あの先行力は、今回のメンバーであれば、上位クラスです。

 ここには、皐月賞でともにレースを引っ張ったランスオブプラーナ(牡3歳)も参戦してきますが、同馬は皐月賞で18着。GIII毎日杯(3月23日/阪神・芝1800m)を勝っているため、トップハンデとなる57kgの斤量を背負わされます。それに比べて、ダディーズマインドは斤量54kgですから、かなり恵まれていると思います」

 大荒れとなっている今年の3歳重賞戦線。実力伯仲の現状を鑑みれば、下半期もその流れは続いていきそうだ。その皮切りとなるラジオNIKKEI賞では、ここに挙げた5頭の中に波乱を演出する馬がきっといる。

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