安田記念に荒れるジンクスあり。2強断然ムードに穴馬3頭が水を差す (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 また、2009年に3着に入ったファリダットは、重賞での好走経験が豊富にあって、前走の京王杯スプリングCでも3着と健闘しながら、距離不安などから10番人気。2013年に3着となったダノンシャークも、GIII京都金杯(京都・芝1600m)を勝ち、続くマイラーズCでも3着と好走していたが、好メンバーが集うなか12番人気と、ともに人気が急落していた。

 今年もこういうタイプ、つまり直近の重賞やオープン特別で好走、あるいは勝っていながら、人気落ちしそうな地味な存在が多い。名前を挙げれば、グァンチャーレ(牡7歳)、サクラアンプルール(牡8歳)、フィアーノロマーノ(牡5歳)、ロジクライ(牡6歳)といった面々だ。

 このうち、サクラアンプルールとフィアーノロマーノは、東京実績がやや乏しいのがマイナス材料。こうしたタイプの過去の激走馬は、東京での好走実績がそれなりにあったからだ。

 残るは、グァンチャーレとロジクライ。どちらも面白い存在だが、過去10年の勝ち馬の馬齢を見てみると、6歳馬が4勝でトップ。対する7歳馬は0勝となっている。加えて、3着以内に入った延べ30頭で見ても、6歳馬が10頭でトップ(※次点は5歳馬で9頭)であることを鑑みて、ここではロジクライを推したい。

 最後に取り上げたいのは、人気薄のGI馬である。

 2012年に13番人気、2014年には16番人気で2着に突っ込んできたグランプリボス。そして、2016年に8番人気で金星を挙げ、2017年には8番人気で2着に入ったロゴタイプがそうだ。

 グランプリボスは、朝日杯FSとNHKマイルC(東京・芝1600m)とマイルGIを2勝。ロゴタイプも、朝日杯FSと皐月賞(中山・芝2000m)とGI2勝の実績があった(※2017年のときは安田記念を含めてGI3勝の実績)。しかしながら、ともにやや波があるタイプで、GI戦では人気を落とすことが多かった。

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