穴党記者も皐月賞馬に白旗宣言。ダービーは馬券に絡める穴馬を狙え (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 そして、ヴェロックスも立ち回りがうまく、大崩れは考え難いです。そうなると、これら2頭に勝つ馬というよりも、上位の一角崩しが期待できる穴馬を探すほうが得策でしょう。

 特に皐月賞3着のダノンキングリーは、どちらかと言えば、マイラータイプ。皐月賞では、上位馬の中で一番展開が向いていたと思いますが、それでいて勝ち切れなかったあたり、上の2頭とは差があり、危険な人気馬になるのかな、と。

 GII青葉賞(4月27日/東京・芝2400m)を勝ったリオンリオンも、内枠を引けば少しは面白いかと思いましたが、同馬は高速馬場向きのタイプではありません。今の東京の馬場を考えると、少し割引かな、というのが率直な印象です」

 そう語る木村記者が、上位2頭の"一角崩し"候補に挙げるのは、皐月賞で14番人気ながら5着に食い込んだクラージュゲリエだ。

「もともと素質のある馬で、昨年の2歳時にはGIII札幌2歳S(9月1日/札幌・芝1800m)で3着、GIII京都2歳S(11月24日/京都・芝2000m)で1着と結果を出しました。

 それが、3歳になって初戦のGIII共同通信杯(2月10日/東京・芝1800m)で、勝ち馬から5馬身離されての3着。ちょっと負けすぎで、皐月賞では大きく評価を落とすことになってしまいました。ただ、当時は馬も仕上がっていませんでした。実際、そこを1回使ったことで、皐月賞ではかなりよくなっていたと思います。

 適性で言えば、ゆとりのある走りをするタイプで、距離もコースも皐月賞より今回のほうが向くはず。勝つまではどうかと思いますが、上位に食い込めば好配当を生み出してくれるのではないでしょうか」

 木村記者はその他に、「内枠の先行馬」が狙い目だという。

「実力どおりに決まらないのが競馬。ダービーでも、立ち回りの有利、不利が毎年のように出ています。内枠を引いたサトノルークスあたりは、それによって足りない面を補えるタイプだと思います」

ダービーでの一変が期待されるサトノルークスダービーでの一変が期待されるサトノルークス 一方、松田記者はそのサトノルークスを穴候補に挙げる。

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