「1強」か「3強」か。日本ダービーを読み解く3歳牡馬ランキング (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yoshifumi Nakahara/AFLO


 2位も、前回と同じくヴェロックス。皐月賞で僅差の2位になったことで、ポイントはかなり上積みした。父ジャスタウェイ譲りの成長力で、大一番での逆転なるか、注目される。

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「皐月賞上位3頭は、タイム差なしの接戦でした。ダービーに向けて、最も勝つ確率が高いのは勝ったサートゥルナーリアだとしても、その結果を踏まえれば、二冠達成は"絶対"とは決め切れません。つまり、2着ヴェロックス、3着ダノンキングリーにも、ダービー馬になれる可能性があると見ています。

 とりわけヴェロックスは、2走前に圧勝した若葉S(3月16日/阪神・芝2000m)が、同レース史上有数のTF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)をマーク。前回のランキングでは、個人的に同馬を1位としています。皐月賞でも『かなりやる』と思っていましたが、想像以上のパフォーマンスを見せてくれました。父ジャスタウェイは2000m前後の距離がベストかもしれませんが、母父モンズーンなら2400mの距離も問題ないのではないでしょうか」

土屋真光氏(フリーライター)
「ともに完勝だった3走前の若駒S(1月19日/京都・芝2000m)、2走前の若葉Sは、ゆったりとしたペースからの上がり勝負の競馬でした。力は認めつつも、一気にペースが速くなる皐月賞ではどうか? と見ていましたが、難なく対応して、直線できつい形になりながらも、最後まで見せ場を作りました。

 ジャスタウェイの仔なら、広くなるコースはむしろプラス。2戦続けて減らしている馬体重を増やして、480kgを超えて出てきてくれれば、ダービーでも面白い存在になりそう。サートゥルナーリアの出方を待つのではなく、正攻法で自分の競馬に徹すれば、戴冠も夢ではないでしょう」

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