オークスは有力馬に懸念がチラリ。好走条件を満たす馬がズバリ、いる (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

 桜花賞で4着だったダノンファンタジーにも、同じことが言えるかもしれません。1番人気に推されて、勝ったグランアレグリアを負かしにいったとはいえ、それまでの同馬のレース内容を考えれば、後ろから差されるシーンは想像し難いもの。それが、2頭の馬にあっさり交わされていますから、もしかすると早熟なのかも......という懸念が多少あります。

 これらの面々なら、別路線組のコントラチェックやラヴズオンリーユーに魅力を感じても不思議ではありません。ともにまだ底を見せておらず、大きな可能性を秘めている素質馬ですからね。

 ともあれ、これら2頭にも懸念材料があります。初の東京コースであること、そしてラヴズオンリーユーには初の長距離輸送という課題も加わります。先にも触れたとおり、輸送は仕方がないことですが、不安要素ではあります。

 まあでも、これらの懸念は過剰に心配しても仕方がないので、無事にクリアしてくれることを祈るだけ。馬券検討において、より注意を配るならば、当日の馬体重やパドックの雰囲気をチェックしてもらうのがいいかもしれませんね。

 さて、今年のオークスの「ヒモ穴馬」ですが、東京コースの経験があって、なおかつ東京コースに適した決め手があり、距離にも不安がない馬、トライアルのGIIフローラS(4月21日/東京・芝2000m)を快勝したウィクトーリアを取り上げたいと思います。

フローラSを勝ってオークスに挑むウィクトーリアフローラSを勝ってオークスに挑むウィクトーリア そのフローラSでは、戦前に逃げ宣言を出していました。しかし、スタートでわずかに後手を踏んで、行くに行けなくなってしまいました。結果、鞍上の戸崎圭太騎手は腹をくくって後方からの競馬を選択しましたが、これが功を奏し、直線に入って外に出すと、鋭く伸びて見事な差し切り勝ちを収めました。

 これは、陣営としても、そして鞍上の戸崎騎手にとっても大きな誤算というか、思ってもみなかった大収穫になったと思います。

 やはり、逃げると目標にされるため、常に他馬からマークされる競馬を強いられてしまいます。でも、控える競馬ができれば、逆に有力馬をマークしながらレースを組み立てられますし、距離に対しての不安も払拭されますからね。

 トライアル戦を勝ちながら、意外と目立たない存在で、そこまで人気にならないと見ています。馬券に絡んでくれば、高配当をもたらしてくれるのではないでしょうか。

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