本命・グランアレグリア不在のオークスで、
ドラマを起こしそうな2頭

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 もう1頭挙げるとすれば、クロノジェネシス(牝3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)を挙げたい。桜花賞では3着に敗れたが、2着シゲルピンクダイヤとはクビ差の僅差だった。

 東京コースでは、昨年10月のOPアイビーS(芝1800m)、今年2月のGIIIクイーンC(芝1600m)と2勝している。とくに牡馬相手に2馬身差をつけ、上がり3F32秒5の瞬発力を見せたアイビーSの内容は秀逸で、GⅠ級のスケールを感じさせた。

 姉ノームコア(父ハービンジャー)は、先週のGⅠヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)を勝っていて血の勢いもある。さらに母の父がクロフネである点は、昨年のオークス2着馬リリーノーブル、2017年の同3着馬アドマイヤミヤビ、2012年の同3着馬アイスフォーリスと同じで、血統的なオークスとの相性も十分。父バゴも仏GⅠ凱旋門賞(芝2400m)の勝ち馬で、産駒にはGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)を勝ったビッグウィークなどを出している。

 これまでクロノジェネシスは5戦してすべて3着以内と、高いレベルで極めて安定した走りを見せており、オークスでも上位争いは必至だろう。

 以上、今回のオークスはノーワンとクロノジェネシスから狙ってみたい。

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