混戦に拍車がかかったオークスの行方を解き明かす3歳牝馬ランキング (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 4位は、桜花賞で2着に突っ込んできたシゲルピンクダイヤ。距離が延びるオークスでは、父ダイワメジャーという血統背景が気になるが、直線の長い舞台となって、世代屈指の"鬼脚"は魅力だ。

吉田氏
「ダイワメジャー産駒ですが、時計勝負に対応できる異色のタイプ。それは、筋肉量が多くないスラッとしたシルエットと、適度にクッションのある長めのつなぎが成せる業でしょう。

 桜花賞では最速の上がりをマークして2着に追い込みましたが、ギアチェンジに関しては、ひとつずつしっかりと上げていく馬。そんな末脚を武器にして、長い直線を追いまくって結果を残せるのは、馬の気性や精神面によるものでしょう。

 内にモタれたりするので追いづらい面はありますが、そこはコンビを組む和田竜二騎手も承知の上。重心移動や戦術でうまく対応しており、道中の折り合い面に関してもあまり心配はないと思います。左回り+長い直線のオークスとなれば、一段と楽しみが膨らみます」

 5位は、GIIIフラワーC(3月16日/中山・芝1800m)の勝ち馬コントラチェック(牝3歳/父ディープインパクト)。半姉バウンスシャッセは、フラワーCからGI皐月賞を経てオークスで3着となったが、妹はフラワーCからの直行で戴冠を目指す。

木南氏
「グランアレグリアがオークスを使わなかったのは、同じ騎手、同じ厩舎、そして似たようなスピードを持つ、この馬の存在があったからかもしれません。結局、騎乗停止で主戦のクリストフ・ルメール騎手はオークスで騎乗できませんが、有力馬の1頭であることに変わりはないでしょう。

 ここ2戦は逃げて結果を出しており、久しぶりにオークスで、気持ちのいい逃げ馬を見ることができそう。取捨選択が楽しみです」

 桜花賞馬グランアレグリアが不在となって、混戦ムードに拍車がかかった3歳世代の女王争い。はたして、どの馬が頂点に君臨するのか。激戦必至のレースを見逃すな!

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