グランアレグリア不在のオークスで、コントラチェックに勝算はあるのか (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 すると、そこで圧巻のレースを披露した。スタートから先手を奪って、最後まで他馬を寄せつけずに逃げ切り勝ち。後続に3馬身差をつける完勝だった。

 しかも、同レースで記録した勝ちタイムが1分33秒8。前週のフェアリーSより2秒2も上回って、同馬の評価は一気に上がった。

 その後、GIIIフラワーC(3月16日/中山・芝1800m)に挑戦。ここでも好スタートから先手を奪うと、リズムよく逃げていった。そして、4コーナー手前で後続を引きつけ、直線に入ると再び加速。中山の急坂でも脚色は鈍ることなく、後続をグングン引き離して悠々と逃げ切り勝ちを収めた。

 同レースでは、騎乗停止中のルメール騎手に替わって、丸山元気騎手が代打騎乗。レース後、丸山騎手は「今日はただ乗っているだけでした」と、この馬のレベルの高さをそう表現した。

 陣営はすぐに、桜花賞をパスしてオークスへ向かうことを明言。グランアレグリアの回避もあって、大一番ではルメール騎手とのコンビで3歳女王の座を目指すことになった。

 オークスでは桜花賞上位組と同様、人気の一角を担うことになりそうだが、管理する陣営はどれほどの手応えがあるのか。その辺りについて、関東競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「コントラチェックについて、スタッフの評価が本当の意味で上がったのは、年が明けてからですね。菜の花賞も当初は除外からのスライドレースとあって、厩舎としても半信半疑だったようです。それが、好タイムでの圧勝。ここで一気に手応えを得て、GIへの青写真が描かれたようです」

 桜花賞には向かわずにオークスへ直行するローテーションは、「フラワーCに臨む時点で決まっていた」とトラックマン。年が明けてからは、ここまですべて順調にきているようだ。

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