穴党記者推し桜花賞の厳選4頭。中間の現場取材で一発の可能性を見た (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 一方、デイリースポーツの大西修平記者は、関西で行なわれたトライアル組から2頭の馬を推す。

「1頭は、プールヴィル(牝3歳)です。前走のGIIフィリーズレビュー(3月10日/阪神・芝1400m)で1着同着ながら、重賞初制覇。そのわりには人気の盲点になっていることを考えると、引き続き狙えます。

 昨年末のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月9日/阪神・芝1600m)でも5着と上位争いを展開。その際、直線で前にいた馬が下がってきて、進路を替える場面がありました。スムーズなら、さらに前身があったでしょうから、当時の上位陣とは互角に渡り合ってもおかしくりません。

 マイルまでなら、距離も十分に守備範囲。この中間、前走の疲れも取れて、馬体、コンディションともに順調に回復しています。追い切りでは秋山真一郎騎手を背にして、栗東坂路で4ハロン54秒2-12秒3。馬なりでしたが、軽快に伸びて好調をアピールしていました。

 自在に運べるのが強みで、18頭立てのフルゲートの一戦となれば、その機動力が生かされるはず。馬体重が極端に減ってなければ、ここでも魅力的な存在と言えます」

 大西記者が推奨するもう1頭は、チューリップ賞2着のシゲルピンクダイヤ(牝3歳)だ。

「前走チューリップ賞は、繋靱帯炎(けいじんたいえん)による休養明けで、およそ4カ月ぶりの実戦でした。馬体重は10kg減で、レース前からテンションがかなり高かったんです。にもかかわらず、最後はメンバー最速の上がりをマークして、2着に食い込みました。

 ゴール前では内にもたれながらも、勝ち馬ダノンファンタジーに1馬身差まで詰め寄りました。レース後、鞍上の和田竜二騎手は『走り出すと落ち着いて、折り合いもついて、ラストはすごい脚を使ってくれた』と絶賛。同馬の底知れぬ可能性に目を細めていました」

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