桜花賞目前。クラシックの行方を占う「3歳牝馬ランキング」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 2位は、クロノジェネシス。前回と同じだが、クイーンCをきっちり勝ったことで、さらに評価を上げた。

市丸氏
「著しい成長を見せているクロノジェネシス。阪神JFは出遅れが痛かった。クイーンCではゲートをポンと出て、前目の好位につけても折り合いは完璧でした。追い出しを待つ余裕がありましたし、2着ビーチサンバ(牝3歳/父クロフネ)とはクビ差でしたが、着差以上の完勝でした。本番では、阪神JFで敗れたダノンファンタジーの逆転を虎視眈々と狙っているでしょうね」

本誌競馬班
「阪神JFで惜敗したあと、クイーンCを快勝。ビーチサンバに迫られても、手応えに余裕があった点には好感が持てます。早くから完成していたダノンファンタジーに比べて、こちらのほうに伸びしろを感じます。本番では逆転があっても......」

 3位も、前回と同じくグランアレグリア。ただ、昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(3着。12月16日/阪神・芝1600m)からぶっつけで桜花賞に向かう分、その評価にも半信半疑な面があることは否めない。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「この時期の3歳牝馬には、長距離輸送による疲れや馬体減りはもちろん、環境の変化に対応ができるかなど、配慮しなければいけない課題がたくさんあります。とりわけ関東馬にとって、桜花賞へのローテーションや調整過程に気を配るのは当然のことでしょう。関東圏に適したレースがなく、チューリップ賞を使って、桜花賞で3度目の関西遠征を強いることになると、パフォーマンスが落ちる可能性があります。

 そういう意味では、グランアレグリアのこのローテーションには納得がいきます。それに、デビュー戦を快勝後、同じく4カ月ぶりに挑んだGIIIサウジアラビアロイヤルC(1着。2018年10月6日/東京・芝1600m)の内容からしても、この間隔は問題ありません。

 3月15日から美浦の坂路で時計を出し始めて、(この中間は)素軽い脚取り見せており、その調整過程は前述のサウジアラビアRCに臨む前と酷似。同馬の気性を踏まえても、いきなり能力全開の態勢に持っていけそうです。新馬戦で2歳女王を問題にしなかった"素質"を信頼したいと思います」

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