大荒れ予報の春のGI戦線。大阪杯もリベンジ期す4頭で帯封ゲットだ (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「一度勝たないと自信は戻らないと思っていましたが、前走でマカヒキが見せた"やる気"は完全復活への"序章"かもしれません。そう思う理由としては、調教パターンを変えてきたことが挙げられます。

 昨年末のGI有馬記念(10着。12月23日/中山・芝2500m)のときから変化は見られたのですが、今回もこれまでと違って、レース6日後には坂路で乗り込んで、その後も多種多様の調整を繰り返しています。しかも、すべて併せ馬で闘争本能にスイッチを入れる作業が施されてきました。その効果は絶大で、3月20日の1週前追い切りでは、最近にはなかった気迫が感じられました」

 さらに、吉田記者はもう1頭、昨年のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)で2着と好走したサングレーザーの激走にも期待する。

「1分57秒0という天皇賞・秋の走破時計もさることながら、それ以上に強調すべきは芝1600mで1分31秒3という破格の時計を持っていること。時計の速い設定や淀みのない流れになれば、強いマイラーが芝2000m戦で台頭することは、過去の大一番でもよく見られてきました。

 今回は、昨年末のGI香港カップ(4着。12月9日/香港・芝2000m)以来の実戦となりますが、本来の調教スタイルを崩していない点は心強い限り。一発あってもおかしくありません」

 一方、太田記者は昨年の2着馬ペルシアンナイトを推す。

「前哨戦のGII金鯱賞(3月10日/中京・芝2000m)では、勝ち馬から3馬身以上離されての4着。一見すると完敗に見えますが、まったく悲観する必要はありません。

 というのも、3カ月以上の休み明けでは、これまでも振るいませんでした。今回も含めて過去4戦あって、5着、5着、5着、4着。しかし、叩き2戦目となると、過去3戦とも1着、2着、2着と好走しています。それも、この成績がいずれもGIというのは特筆ものです。

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