ドバイWCのヤバイ穴馬。砂漠のカーニバルで
大穴の嵐が吹き荒れるか

  • 土屋真光●文・撮影 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 少頭数(8頭)で争われるシーマクラシックは"あえて穴馬"というのが難しいが、もし、妙味のあるオッズになるようであれば、日本のシュヴァルグラン(牡7)に注目したい。前走のGI有馬記念で3着と好走。初の海外遠征だが半妹のヴィブロスも同行しており、この点も心配ないだろう。

 そしてもう1頭、日本ではおそらく人気薄になりそうなのが、クールモアが送り込むアイルランドのマジックワンド(牝4歳)だ。通算成績も11戦2勝と目立たず、GI勝ちもない一見地味な馬だが、これまでに3度のGI2着があるように、隠れた実力の持ち主。速い馬場への適性も高く、狙ってみたい1頭だ。

 最後のドバイWCは逆にオッズが割れそうで、どの馬から買っても好配当になることが期待できる。日本のオッズでは、昨年の勝ち馬であるのサンダースノー(牡5歳)、前哨戦を圧勝したキャッペッザーノ(せん5歳)のUAE勢、ハーツクライ産駒の日本産馬ヨシダ(牡5歳)あたりが人気になるだろう。

 そんな中で注目したいのが、アメリカのガンナヴェラ(牡5歳)。昨年もこのレースに参戦して8着と敗れているため、実力や適性に疑問符がつきそうなところだが、昨年のGIブリーダーズカップクラシック(アメリカ・チャーチルダウンズ/ダート2000m)など3つのGI2着があるように実力は引けを取らない。

 実は、昨年はレース中にえぐれるほどに蹄を傷めてしまい、まったく力を発揮できなかったのだ。ドバイワールドカップのあとに5カ月近くの休養を要したのもそのため。昨年の8着より上の着順が期待できるのは必然だ。

 果たして、砂漠のカーニバルに大穴の嵐を吹かせるのはどの馬になるのか。

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