桜花賞へ直行するフィリアプーラ。異例のローテはもはや現代の定番か

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2019年クラシック候補たち
第7回:フィリアプーラ

 春の3歳クラシック出走をかけたトライアル戦が真っ盛りである。通常、ここをステップに、もしくはここで出走権を獲得して、本番に向かうのが定石のパターンだ。

 ところが、最近は休養中やレース間の調整方法が格段にアップしたこともあるのだろう。トライアル戦よりも以前に行なわれる主要レースを制して、大一番に直行するローテーションも増えている。

 たとえば、昨年の牝馬三冠を達成したアーモンドアイは、1月のGIIIシンザン記念(京都・芝1600m)を勝ったあと、4月のGI桜花賞(阪神・芝1600m)へ直行。過去に例を見ないローテーションで戴冠を遂げた。

 そして、今年も異例の直行ローテーションで桜の舞台に向かう馬がいる。美浦トレセン(茨城県)の菊沢隆徳厩舎に所属するフィリアプーラ(牝3歳/父ハービンジャー)である。

 同馬は、今年1月のGIIIフェアリーS(1月12日/中山・芝1600m)を制し、そのまま4月7日の桜花賞へと挑む。

1月のフェアリーSを勝ったあと、直行で桜花賞に臨むフィリアプーラ1月のフェアリーSを勝ったあと、直行で桜花賞に臨むフィリアプーラ

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