役者が出そろってきた3歳牡馬戦線。
クラシックの主役はどの馬だ?

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 前回に引き続きトップとなったのは、ホープフルSで鮮やかな勝利を飾ったサートゥルナーリア。JRA賞の最優秀2歳牡馬は惜しくも逃したものの、ここでは識者4名が1位で評価し、その実力の高さは認められている。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「ロードカナロア産駒がマイル以上で活躍するには、つなぎのクッション性とストライドの大きさが重要。当馬はそれに当てはまっており、中距離以上でもハイパフォーマンスを発揮できる、稀有なロードカナロア産駒と言えます。

 前向きさがありながらも、それをしっかりとコントロールできる精神力は超一流馬のそれ。多少ハミを噛んでもすぐに鞍上の指示に従える素直さが、過去3戦のレースぶりにも表れています。

 スタートが抜群で、外からこられてもリズムを崩さず、馬込みで我慢が利くのは、多頭数の競馬では大事なこと。一瞬でトップギアに入る鋭い反応や馬群を切り裂く勝負根性も特筆ものです。

 ぶっつけで皐月賞(4月14日/中山・芝2000m)というローテーションが発表されましたが、関東への遠征を短期間に何度もすることによる消耗を鑑(かんが)みれば、このローテーションはアリでしょう。約4カ月ぶり+テン乗り(クリストフ・ルメール騎手が騎乗予定)で挑む皐月賞であっても、馬の特性や能力の絶対値を考えれば、いいイメージしか沸きません」

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「ホープフルSであらためて瞬発力の高さを見せつけました。その分、その後に発表されたクラシック本番での鞍上交代は衝撃でした。

 またそれ以上に、前回も記したように"ホープフルSを勝った馬の年明け初戦不振"説を唱える身としては、始動戦がどうなるのか気になっていました。(消耗戦となる)ホープフルSを勝ったあとのローテーションが大事だからです。結局、皐月賞直行となって、その行方が楽しみでもあり、不安でもあります」

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