荒れるシルクロードS。今の荒れた京都に合う「荒ぶる3頭」がいた (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ただし、そのアンヴァル、これまでに京都・芝1200m戦では2勝、2着1回、3着0回、着外2回という成績を残しているが、新設重賞の葵S(2018年5月26日)を含めて重賞の2戦はともに着外(4着以下)。この点について、太田記者はどう見ているのだろうか。

「2走前のGIII京阪杯(2018年11月25日)4着は、イン有利の馬場で17番枠が響いたもの。3歳春の葵Sも前に行った2頭で決着し、やや時計勝負といった感のあるレースでした。1分6秒台の決着となった昨夏のGIII北九州記念で大敗(10着)したように、時計勝負には分が悪い印象があります。

 しかし、以前に不良馬場での勝利実績があるように、パワーがあって、今の京都の馬場は合うと思います。さらに、アンヴァルを管理する藤岡健一調教師が『(レースの)間隔が詰まっているのは問題ない。結果も出ている』と言うとおり、今回と同じ中1週で臨んだレースでは2戦2勝。各路線で旋風を巻き起こしている"強い明け4歳世代"の1角として、ここでも勝ち負けを演じられるはずです」

 坂本記者も「差し、追い込み馬の台頭が狙い目」として、まずは古豪のティーハーフ(牡9歳)を穴馬候補に挙げる。

「実績面からハンデ57kgと見込まれましたが、斤量59kgを背負った前走の淀短距離Sでも3着と好走。明け9歳馬ながら、まだまだノーマークにはできない存在です。

 直線が平坦なコースを得意とし、京都コースでも再三好走を見せています。加えて、力を要する今の京都の芝も合うでしょう。休み明けを叩いて、中1週でもフレッシュな状態にあり、決め手の生きる流れになれば、一発も期待できると思います」

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