ボッケリーニは兄ラブリーデイと激似。調教も順調で「将来性がある」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by AFLO

 その結果、2015年はGI2勝を含めて重賞6勝。圧巻の成績を挙げて、同年の最優秀4歳以上牡馬に選ばれた。

 結局、驚異的な快進撃は天皇賞・秋でストップしたが、以降もGI戦線で奮闘。勝ち負けに加わるまでには至らなかったものの、掲示板圏内の安定した走りを見せて、古馬一線級として活躍した。

 そのラブリーデイの弟が、まもなくデビューを迎えようとしている。栗東トレセン(滋賀県)の池江泰寿厩舎に所属するボッケリーニ(牡3歳/父キングカメハメハ)である。

 ラブリーデイと同じスタッフが管理しているというボッケリーニ。その動きからは、兄を思い出させる"素質"が感じられるようだ。その様子を関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「ボッケリーニについて、担当スタッフが開口一番、『将来性がある』と評価していますね。調教を積んでいるなかで、『走りの動きや仕草がラブリーデイに似てきた』とのこと。この血統は前向きすぎるタイプの馬もいましたが、ボッケリーニはその辺りのことも熟知しているスタッフが対応しているので、いい形の調整ができているようです」

 そして、同馬の調教をつぶさにチェックしてきた先述のトラックマンがこんな感想を漏らす。

「ラブリーデイは、調教でそれほど派手な動きをするタイプではありませんでした。同様に、ボッケリーニも調教で際立った時計を出しているわけではありませんが、この血統としては十分な動きを見せていると思います。兄は5歳から本格化したとはいえ、デビューから連勝しています。弟も初戦からいい走りを披露してくれるのではないでしょうか」

 初陣については、当初1月20日の3歳新馬(中山・芝1600m)を予定していたが、除外になったため、来週以降にあらためて仕切り直す形となった。

 ともあれ、稀有な活躍を見せたラブリーデイに「似ている」というボッケリーニ。兄と同じ、いやそれ以上の活躍を見せてくれることを期待したい。

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