菊花賞馬フィエールマンに不安。AJCCは中山巧者にここぞとお任せ (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 さらに、前走ではハンデ57kgを背負っていましたが、別定戦の今回は1kg減となる斤量56kgで出走。明け8歳馬ながらキャリアはわずか12戦と、使い減りしていない分、馬もまだ若く、ここでも上位争いが期待できると思っています」

 一方、木南記者ももう1頭、気になる馬の名前を挙げた。

メートルダール(牡6歳)です。中山で走った回数こそ多くありませんが、2歳時の葉牡丹賞、3歳時の京成杯で披露した素晴らしい追い込みは、間違いなく"中山巧者"のそれ。ここで一発あっても驚きません。

 前走のGIII中日新聞杯(2018年12月8日/中京・芝2000m)では5着に敗れたものの、最大ハンデ(57kg)を背負って、勝負どころの仕掛けで後手を踏んでしまった格好。2走前のGIII新潟記念(2着。9月2日/新潟・芝2000m)では、ブラストワンピースには先着を許しましたが、そこでも斤量差(3kg)がありました。

 今回は斤量差のない別定戦。GI馬のフィエールマンが1kg重い斤量を背負うことを考えても、ここで強い明け4歳世代へのリベンジを果たしたいところでしょう。また、鞍上がオイシン・マーフィー騎手というのも最高に魅力。大駆けに期待したいです」

 メートルダールを管理するのは、先週の京成杯を制したラストドラフトを送り出している戸田博文厩舎。好調・厩舎の勢いは、決して侮ってはいけない。

 何はともあれ、フィエールマンが取りこぼすようなことがあれば、波乱は必至。同馬に代わって、年明けにビッグな配当をもたらしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にきっといる。

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