やや低レベルの京成杯。1勝馬でも勝負になると穴党記者は4頭を推す (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 吉田記者もさらにもう1頭、気になる馬がいると言う。

カフジジュピター(牡3歳)です。管理するのは、矢作芳人厩舎。同厩舎の馬は叩き良化型が多いのですが、この馬は新馬戦(2018年11月18日/京都・芝2000m)から快勝。2番手からうまく抜け出してきました。

 ただ、続く前走の500万特別・エリカ賞(5着。12月8日/阪神・芝2000m)では出遅れ。加えて、力んでチグハグな競馬になってしまったのが誤算でした。京都と阪神の違いはあっても、走破時計が(新馬戦より)遅くなったのは"スムーズさを欠いた"と判断していいでしょう。

 前走時は馬なり中心の調整でしたが、今回は年明けすぐに一杯に追われて、この馬も伸びしろが十分にあります。ディープインパクト産駒ですが、母系を踏まえれば、上がりのかかるレースが理想。中山・芝2000mなら、ここ2走のような積極策をとれば、好勝負できるのではないでしょうか」

 カフジジュピターの手綱を取るのは、坂井瑠星騎手。先週のGIIIシンザン記念でもミッキーブリランテに騎乗して3着と見せ場を作った。オーストラリアでの長期武者修行の成果を再び発揮するのか、注目だ。

 年末に同じ舞台で同世代のGI戦が行なわれたばかりゆえ、やや地味に映る一戦だが、このレースを勝ってクラシックで躍動した馬も少なくない。そういう意味では、ここに挙げた4頭が今回台頭し、今春のクラシックを賑わすこともあるかもしれない。

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