素質ある1勝馬が集う京成杯。一発狙うなら人気急落の「異色の存在」 (2ページ目)

 しかし、ランフォザローゼスは内の馬込みを割って抜け出し、勝ったシークレットランに内から食い下がりました。負けはしましたが、内容的には勝ち馬よりもだいぶ上回っていたと思います。

 ポジティブに考えれば、皐月賞へ向けてこういうレースができたことは、いい経験になったのではないでしょうか。ランフォザローゼスはそうしたことが言えるだけの、期待の素質馬。ここでぜひ賞金を加算して、無理のないローテーションで皐月賞に向かってほしいですね。

 前走でGIII東京スポーツ杯2歳S(5着。2018年11月17日/東京・芝1800m)に出走したダノンラスター(牡3歳)も、注目の1勝馬です。

 同馬も、ランフォザローゼスとはまた違った意味で、前走で厳しい競馬に直面。そこでは、持てる能力を出し切れなかったと思います。

 新馬戦(10月7日/東京・芝2000m)では好位置から楽に抜け出すレース巧者ぶりを披露したダノンラスター。しかし前走では、スタートダッシュがつかず、後方の位置取りを強いられてしまいました。重賞ゆえ、ペースが違うことは当然ですが、新馬戦より距離が短くなったことも、少なからず影響したと思います。

 そして、その後方の位置取りのまま直線を迎えるのですが、そのときのコース取りにおいても、非常にロスが多かったと思います。パトロールビデオを見ると、内へ、外へと何度も、大きな進路変更をしているのがわかります。

 本来、真っ直ぐ走らせたほうがスピードは乗りますからね。とくにこの馬はアクションが大きめの馬ですから、なおさらです。もし真っ直ぐ走れていれば、もう少し結果も違っていたと思います。

 そのレースぶりからして、器用なところに欠けると考えると、今回の舞台が合うとは言えませんが、距離が延びることと、前走の経験があることから、今度はスムーズに外へ進路を取ることに心がけるはず。その分、プラスは見込めるでしょう。

 この馬もまた、素質を秘めた1頭。ここで賞金を加算して、楽なローテーションでクラシックへ臨み、同舞台を賑わせてほしいですね。

 その他、新馬を勝ち上がったばかりの2戦目でここに挑んでくる、ラストドラフト(牡3歳)とヒンドゥタイムズ(牡3歳)の2頭も不気味な存在です。

 新馬戦における相手のレベルを考えると、より注目されるのは、ラストドラフトでしょう。新馬戦で下した2着ヒシイグアス、4着エデリーが、次戦ですぐに勝ち上がりましたからね。しかも、この2頭ともレベルの高いレースを見せて完勝。これらを、ラストドラフトはまだまだ若さを見せながらも破っているのですから、その器は相当なものです。

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