横山ルリカが選んだ、2018年「ベストレース&ベストホース」 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai keijiro

■ルリカ的競馬事件簿

 これは2つあって、まずひとつは、鈴木淑子さんや細江純子さんとご一緒させていただいたロジータ記念(川崎)の当日のトークショーで、司会を務めさせていただいたことです。ものすごく緊張してしまって、当日はもうガクブルでした(笑)。

 おふた方とも競馬界の大先輩! テレビや雑誌でご活躍を拝見して、一緒にお仕事をさせていただく中で、競走馬や騎手、調教師の先生、馬主さんといった関係者に対するリスペクトや、競馬の素晴らしさを伝える力、聡明さに憧れて、「いつかおふたりのような女性になりたい」と思っていました。それがまさか、私が司会としておふたりに話を振る立場になるなんて。お話をいただいたときは何かの間違いじゃないかと思い、「私がふたりに話を聞くんですか?!」と思わず聞いてしまったほどでした(笑)。

 トークショーはジャパンCが行なわれた3日後の11月28日だったので、控え室でもロジータ記念のことだけでなく、(2005年のジャパンCを制した)アルカセットやオグリキャップの貴重なお話を淑子さんから伺うことができました。細江さんは元ジョッキーで、トラックマンの方とは違う視点で馬のことをよく知られていると思いますが、ノートにビッシリといろんな馬について書かれていて。「こんなに馬のことをわかっている方でもここまでするんだ」と、さらに尊敬し大好きになりました。幸せと極度の緊張が入り混じった、まさに私にとっての大事件でした。

2018年の競馬を振り返ってくれた横山ルリカさん2018年の競馬を振り返ってくれた横山ルリカさん もうひとつは、私の名前をつけていただいた3歳牝馬、サトノルーリーです。

「自分のニックネームをつけてもらったから、名前に『サトノ』がつく馬を推してる」と誤解されている方が多いのですが、「いやいや順序が逆だから」って感じです(笑)。

 競馬を見始めた頃、新馬戦でサトノダイヤモンドと出会い、そこからサトノダイヤモンドの大ファンになったのですが、『競馬血統研究所』という番組で2016年のセレクトセールを取材した時、里見治オーナーにインタビューさせていただく機会がありました。

 そこで、番組でご一緒させていただいている芸人さんのビタミンSのお兄ちゃんが、「この子はサトノダイヤモンドの大ファンなんです」と里見オーナーに紹介してくださって。そこまではいいんですが、「これも何かのご縁なので、今日のセリで買った牝馬に『サトノルーリー』という名前をつけていただけないですか?」と、オーナーに直談判!

 夢にも思っていなかった展開に、びっくりどころか恐縮すぎて「お兄ちゃーん(汗)。こんなに無名のタレントの名前をつけてとか絶対に無理だから(泣)」って感じでした。

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