豊作の牝馬と違って「不作」の評価。混迷極める2歳牡馬ランキング (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 2位には、重賞2勝のニシノデイジー(父ハービンジャー)がランクイン。評判馬のそろった前走、GIII東京スポーツ杯2歳S(11月17日/東京・芝1800m)で見事な勝利を飾った。

土屋真光氏(フリーライター)
「ハービンジャー産駒のわりには仕上がりが早く、"現時点で"という意味では、世代ナンバー1の完成度と言えるでしょう。前々走のGIII札幌2歳S(9月1日/札幌・芝1800m)、前走の東スポ杯2歳Sと、ともにインパクトのある勝ち方ではないのですが、逆に、そこにセンスのよさを感じさせます。

 祖母が父セイウンスカイ、母ニシノフラワーというニシノミライ。そうした血統背景は、1980年代後半から1990年代の競馬全盛期を知る往年のファンには、たまらないものがあるのではないでしょうか」

本誌競馬班
「勝っても人気が上がらない地味な存在ですが、札幌2歳S、東スポ杯2歳Sと重賞2勝の実績は世代トップ。それを素直に評価したいです」

 3位は、GIII京都2歳S(11月24日/京都・芝2000m)を勝ったクラージュゲリエ(父キングカメハメハ)。ここまで、常に好メンバーと戦って好走を繰り返している。

市丸氏
「京都2歳Sを勝って、指数ではトップタイです。同レースでは、素質馬ワールドプレミア(牡2歳)を3着に退け、4馬身引き離している点も強調材料となります。

 札幌2歳Sでも、1戦1勝馬の身で3着と健闘。今後の成長次第では、クラシック戦線でも期待できそうです」

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