チャンピオンズCで最強ルヴァンスレーヴに迫る、思わぬ伏兵を発見

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 先週のジャパンCでは、3歳牝馬のアーモンドアイが想像どおりの強さを見せてくれました。

 2分20秒6という衝撃的なレコードを記録しての完勝。この快速時計は馬場の影響もあると思いますが、どんな競馬もできて、どの位置からでもあの驚異的な決め手を繰り出せるのですから、不安要素は極めて少なく、まさに"無敵"の存在です。牡馬を含めて"世代ナンバー1"であることを実証しましたね。

 こうなると、天皇賞・秋を制して古馬最強の座にいるレイデオロとの対決がますます見たくなりました。天皇賞・秋でコンマ2秒差の3着、ジャパンCでコンマ3秒差の2着だったキセキを単純な比較材料としても、2頭の力量差は甲乙つけ難いところ。そういう意味でも、力勝負となる東京・芝2400mを舞台とする今回のジャパンCで、両馬の対決が実現しなかったことがつくづく残念でなりません。

 さて、今年の3歳世代ナンバー1がアーモンドアイであることは間違いありませんが、それはあくまでも芝での話です。ダートとなれば、話は変わってきます。

 そう、ダート界には今週のGIチャンピオンズC(12月2日/中京・ダート1800m)で本命視されている、ルヴァンスレーヴ(牡3歳)がいるからです。

 同馬は、昨夏の新潟で後続に7馬身差をつける圧巻のデビューを飾ると、続く500万特別も難なく快勝し、暮れの地方交流GI全日本2歳優駿(川崎・ダート1600m)でも楽に突き抜けて3連勝を決めました。

 以降も、年明け初戦となるオープン特別の伏竜S(4月1日/中山・ダート1800m)こそ、小回りコースで差し遅れて2着に敗れたものの、ダート界の「ダービー」とも言われるGIIIユニコーンS(6月17日/東京・ダート1600m)で再び圧勝。続けて、地方交流GIのジャパンダートダービー(7月11日/大井・ダート2000m)でも、同世代の並み居る強豪を力でねじ伏せました。

 さらに、古馬初対戦となる地方交流GIのマイルCS南部杯(10月8日/盛岡・ダート1600m)まで制覇。しかも、ダート界の現役トップと思われるゴールドドリームを、これまた"横綱競馬"でねじ伏せる見事な勝利でした。こうして、ルヴァンスレーヴはデビューからわずか1年ほどで、ダート界のトップに躍り出たのです。

 確かにゴールドドリームは、地方交流GI帝王賞(6月27日/大井・ダート2000m)を激勝したあとの休み明けで、ルヴァンスレーヴとは斤量差もありました。しかし、内容的にはルヴァンスレーヴの完勝で、個人的には"勝負づけがあった"レースと見ています。

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