ジャパンCでアーモンドアイに
ひと泡吹かせるのは、やっぱり4歳馬
強敵になるとすれば、今年の中距離戦線を席巻している4歳世代でしょう。その筆頭格は、レイデオロがいなければ、やはりスワーヴリチャード(牡4歳)になりますかね。
前走の天皇賞・秋では1番人気に推されながら、スタートで痛恨の出遅れ、直後にマカヒキとぶつかって、いきなり最後方の位置取りとなってしまいました。その結果、流れにもリズムにも乗れず、何もしないままレースが終わってしまった印象です。不運に不運が重なった典型ですね。
ある意味で、ここはリベンジの場。レイデオロの2着となったダービーと同じ舞台ですし、昨秋には、1ハロン距離が長いものの、同じコースで行なわれたGIIアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)を圧勝しています。舞台設定は申し分ないゆえ、巻き返しがあってもおかしくないと思います。
「打倒アーモンドアイ」が期待されるキセキ 昨年の菊花賞馬キセキ(牡4歳)も注目している1頭です。
その菊花賞は、まさしく極悪馬場。しかも、長丁場の3000m戦ですから、相当タフなレースだったと思います。
しかしその後、休むことなく、暮れに香港遠征を敢行しました。今春の復帰してからの不振は、その強行軍の影響があったのではないでしょうか。
それから夏を越して、秋の復帰戦となったGII毎日王冠(3着。10月7日/東京・芝1800m)では、久しぶりにキセキらしい走りを見せてくれました。続く前走の天皇賞・秋でも見せ場十分の3着と好走。まだ良化の余地を残していましたし、休み明け3戦目となる今回は、一段とよくなっているかもしれません。
脚質的に、前で競馬ができるようになったのも好感が持てます。アーモンドアイに一太刀浴びせられるとしたら、やはり前をいく馬。今のキセキなら、その可能性はあると思います。
今年のジャパンCでは、このキセキを「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。
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プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。
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