調教師が認める素材。テンペスタージは、兄フェノーメノ以来の大物か (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 直前のGII日経賞(中山・芝2500m)で完敗を喫したフェノーメノは、前年の覇者ながら4番人気に甘んじた。だが、一団のまま最後の直線を迎えたレースにおいて、馬群を割って鋭く抜け出してきたのは、1番人気のキズナ、2番人気のゴールドシップでもなく、フェノーメノだった。

 その外からは3番人気ウインバリアシオンが競りかけ、さらに外からホッコーブレーヴ、キズナらが強襲を仕掛けるが、最初にトップに立ったフェノーメノがその位置を維持してゴールに粘り込んだ。結果、2着ウインバリアシオンとクビ差の勝負を制して、GI2勝目を挙げた。

 以降、フェノーメノはGI戦で敗戦を繰り返して鳴かず飛ばずに終わってしまったが、春になるとその強さを思い出す人も多いのではないだろうか。

 さて、その兄の背中を追う2歳馬の弟が、まもなくデビュー戦を迎える。美浦トレセン(茨城県)の戸田博文厩舎に所属するテンペスタージ(牡2歳/父オルフェーヴル)である。

兄フェノーメノと同様の活躍が期待されるテンペスタージ兄フェノーメノと同様の活躍が期待されるテンペスタージ 兄も管理してきた戸田調教師は、その若駒についても、高い能力を感じているようだ。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

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