エリザベス女王杯は「幸薄い2頭」がこれまでのうっぷんを晴らす (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 エリザベス女王杯が重賞初勝利というのは、2015年のマリアライト、2014年のラキシス、2012年のレインボーダリアなど、過去にいくつも例がある。父は一発を秘めるステイゴールド。過去13戦して着外はわずか1回という堅実性も考慮すれば、見逃す手はない。

 木南氏は気になる馬としてもう1頭、名前を挙げた。

レイホーロマンス(牝5歳)です。毎回不利を受ける馬は『そういう実力の馬』と評価することもできるのですが......、それを差し引いても、なぜか毎回のように不利を受けたり、スムーズさを欠いたりする同馬は、コルコバードと同じ"薄幸さ"を感じます。

 半兄が今年の新潟大賞典を勝ったスズカデヴィアス。そして今年、欧州で大きな話題となったディープインパクト産駒のサクソンウォリアーと同じ母系の出身で、管理する橋田満調教師の思い入れが深い1頭です。こちらも"薄幸キャラ"が前に出なければ......と、期待しています」

 波乱ムード漂う秋の"女王決定戦"。これまで不遇の状況にあった2頭に、最高の輝きを放つ瞬間が訪れても不思議ではない。そのとき、悲運の馬券人生を送ってきたあなたにも、大きな幸せが舞い込んでくるかもしれない。

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