2018.11.07

エリザベス女王杯は3歳と4歳に注目。
カンタ-ビレは勝ち要素が多いぞ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

 もう1頭、注目の3歳馬はノームコア(牝3歳/美浦・萩原清厩舎)。春はカンタービレが制したフラワーCで3着に敗れ、続くGIIフローラS(東京・芝2000m)でも3着だったが、約4カ月半ぶりだった前走のGIII紫苑S(中山・芝2000m)で重賞初勝利を挙げた。

 その紫苑Sは内容が圧巻だった。ややスローペースの中で好位の5番手を進み、直線で追い出されるとあっという間に抜け出して2着馬に3馬身の差をつけたのだ。秋華賞が楽しみになる走りを見せたが、レース後の疲労が取れないとのことで回避。今回は2カ月ぶりのレースとなる。

 ノームコアで心配なのがこのローテーションで、前述したように、このレースで3着以内に入った3歳馬はほとんどが秋華賞からの参戦で、2カ月以上の間隔が開いていたのは2010年のスノーフェアリーだけだった。スノーフェアリーはそのレースの前に英オークス(芝2400m)を2馬身4分の1差で、愛オークス(芝2400m)を8馬身差で圧勝していた欧州ナンバーワン牝馬。今回がGI初出走となるノームコアとは単純に比較しにくい。能力的には通用してもおかしくはないが、ローテーション的には不安が残る。

 対する4歳の有力馬2頭にも不安材料がある。昨年の勝ち馬モズカッチャン(牝4歳/栗東・鮫島一歩厩舎)は、今年8月19日のGII札幌記念(札幌・芝2000m)以来の実戦。エリザベス女王杯は3歳馬に限らず休み明けの馬が苦戦する傾向があり、2カ月以上の間隔が開いた馬の優勝は2010年のスノーフェアリー、2001年のトゥザヴィクトリー、2000年のファレノプシスの3頭だけ。しかもモズカッチャンは、予定していたGII府中牝馬S(東京・芝1800m)を熱発で出走できなかった狂いもある。昨年とはちょっと事情が違うだけに、大きな信頼は置きにくい。

 これまでGIで2着4回と、悲願のGI制覇を目指すリスグラシュー(牝4歳/栗東・矢作芳人厩舎)は、府中牝馬S2着からの参戦。このレースに向けてはいい試走だったように見えるが、今回は4歳を迎えてから初めての2000m超えのレースとなる。これまで、牝馬限定戦で馬券圏内を外したのは、ともに昨年の2400mのGIオークス(5着)とエリザベス女王杯(8着)。馬券に絡んだのはすべて2000m以下のレースだ。昨年のエリザベス女王杯は出遅れて0秒4差の8着だから内容的には悪くなかったが、やはりこの舞台では強気に推せない馬だ。