3歳世代がダート界を席巻中。JBCクラシックは2頭がダーっとくる (2ページ目)

 しかしその後、地方交流GIかしわ記念(5月2日/船橋・ダート1600m)では、ゴールドドリームに完敗して4着。秋の復帰戦となった前走の南部杯でも4着に敗れました。

 南部杯については、ここに向けてのトライアルと考えれば、仕上がり途上ゆえの仕方のない結果ととらえることもできます。まして、今回は上位3頭が不在ですから、巻き返しが期待されるところでしょうが、上位2頭にはかなり離されていましたし、重賞未勝利の3着メイショウウタゲにも先着を許してしまったことはいただけません。

 そして何より、南部杯には馬体重マイナス11kgで出走。休み明けで大きく体を減らしていたのは、気になる要素です。

 一方、後者は今が最も充実期にあるとうかがえます。とにかくレースぶりが安定していて、競馬の"取り口"が大人です。GI級の勝利は地方交流GIのふたつだけですが、今回出走する古馬の中では、最上位の存在と言えるのではないでしょうか。

 鞍上の福永祐一騎手も完全に手の内に入れ、自信を持って騎乗しているように見えます。ここでも、好勝負を演じてくれることでしょう。

 ともあれ、先にも触れたように、南部杯では現時点で古馬の大将格であるゴールドドリームが、3歳馬のルヴァンスレーヴにあっさり敗れました。実は、これが今のダート界の、世代間の力関係なのかもしれません。

 先週の天皇賞・秋は、当コラムでもお伝えしたように、予想どおり4歳世代が上位を独占しました。それと同じように世代の比較をすると、ダート界は古馬よりも3歳世代がやや上のように思えます。

 南部杯の結果もさることながら、3歳馬のダート巧者グリムが地方交流のGIII白山大賞典(金沢・ダート2100m)を圧勝。そして、ここに出てくるオメガパフューム(牡3歳)が、前走のGIIIシリウスS(9月29日/阪神・ダート2000m)を快勝しています。

 また今週、大井競馬場で行なわれたマイルグランプリ競走(10月31日/ダート1600m)でも、3歳馬の頂点を決する地方交流GIジャパンダートダービー(7月11日/大井・ダート2000m)で、中央馬に混じって4着と健闘した大井のクリスタルシルバーが勝利。3歳世代の勢いはとどまることを知りません。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る