舞台も展開も特異なJBCクラシックは「老練な3頭」に旨みあり (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 今回、手綱を取る武豊騎手とのコンビでは、昨年のGIII平安S(京都・ダート1900m)で見せた、意表を突く追い込みで2着に入ったレースが印象に残っています。今秋のGIでは、伏兵馬を上位に導いて、立て続けに好配当を演出してきた鞍上が、かなり不気味ですよね」

 武豊騎手とクリソライトのコンビは、7戦して3勝、2着3回、着外1回と好相性。着外となった1回も、距離の短かった2015年のGIかしわ記念(船橋・ダート1600m)で、それでも4着と踏ん張っている。長期休養明けでも、軽視は禁物だ。

 一方、デイリースポーツの大西修平記者は、先行馬がそろったなかで、あえて逃げ馬を推奨する。

テイエムジンソクです。GIフェブラリーS(2月18日/東京・ダート1600m)で12着と大敗して以降、本来の輝きを取り戻せずにいますが、フェブラリーSは先行馬に不向きな速い流れになってしまったうえ、距離が微妙に不足していたことも影響したのではないでしょうか。

 3走前の平安S(5月19日)の6着は、斤量58kgが響きました。前走、前々走も、地方の深い砂やナイターのレースが災いした印象で、特に前走のGII日本テレビ盃(4着。10月3日/船橋・ダート1800m)は、勝ち馬の厳しいマークに合うなど、展開が向かなかったと思います。

 今年敗れた4戦の敗因はすべて明白。決して悲観する必要はありません。京都は全9勝中、6勝を挙げている得意コース。ひと叩きされて状態は上向いているだけに、好位でリズムよく運ぶ本来の形でレースができれば、反撃は十分に可能と見ています」

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