舞台も展開も特異なJBCクラシックは「老練な3頭」に旨みあり (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ところが、今回のメンバーは、オールブラッシュ(牡6歳)やサンライズソア(牡4歳)、シュテルングランツ(牡7歳)、テイエムジンソク(牡6歳)など、ハナをうかがう馬が多く、スローペースになるとは考えづらいです。ですから、ある程度、自由に立ち回れる"自在性"がほしいところです」

 太田記者が名前を挙げた4頭以外にも、ゲートの出方のよっては、ケイティブレイブ(牡5歳)、テーオーエナジー(牡3歳)、クリソライト(牡8歳)といった面々も、過去のレースぶりから前にいくことが考えられる。

 その結果、必然的に生まれるハイペースにうまく乗じてレースを進められるかどうか。勝負のうえでは、そんなレースセンスも求められそうだ。

 そこで、太田記者が推奨するのは、レース巧者のベテランだ。

「面白いのは、クリソライトです。8歳馬で、しかも1年2カ月ぶりの実戦と、常識的には手を出しづらいんですが、陣営が『雰囲気はすごくいい。一発を狙いたい』と前向きなんです。

武豊騎手騎乗で一発ムードが漂うクリソライト武豊騎手騎乗で一発ムードが漂うクリソライト 復帰が長引いたのは、賞金不足などで前哨戦を使えなかったという事情もあって、その分だけ、しっかりと乗り込んで、十分な調整ができています。7歳の昨年は、4戦4連対(1勝、2着3回)。その走りからは、衰えというより、円熟味を感じます。

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